2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

時をかける少女 〈新装版〉

当時としては斬新な話だっただろうが、今となっては新鮮さに欠けてみえる。短編が二作収録されているが、以下にも同じことがいえる。収録作【悪夢の真相】に至っては、魅力すら感じられない。主観の思考が現代人からみれば純粋すぎ単純にみえ、軽薄に思われ…

博士の愛した数式

80分間の記憶しか保てない博士と、家政婦の母子の接しを描く。母子が博士と築く、一瞬一瞬の絆といえるべきものは、博士にとっては80分あまりで消えてなくなる。切なさの中に存在する、確かな暖かさ、幸福。

天国の本屋

文章量も少ないので絵本感覚に手に取れる。その大まかなストーリーには、確かに面白味といえるものがある。息抜き感覚で読めるほどの短さにしては、得るものが大きな作品と思う。